スポット照明機器の比較(白色LED光源とレーザ光源)
IDEC(大阪府大阪市)は、26日、パナソニックのグループ会社のAIS(大阪府門真市)と共同で、半導体レーザ光源の高効率スポット照明を開発したと発表した。
この白色照明は、発光部が、高出力半導体レーザと蛍光体、反射鏡により構成される。これにより、白色LEDを用いたスポット照明に比べ、30%の省エネが実現される。この照明は、今後、工場や倉庫向け用途として実用化される予定だ。
工場や倉庫などの大空間では、必要な箇所のみをスポット的に高照度化することで、空間全体の省エネを図ることが一般的だ。これまでスポット照明はメタルハライドランプが主に使用されてきたが、LED照明の普及にともない、スポット照明についてもLEDを用いた製品も市場に出てきた。しかし集光性の面で課題があり、より明るく、高効率なスポット照明が求められてきた。
スポット照明機器の構成と製品化イメージ
今回の開発では、IDECが高集光率投射光学系の開発を、また、AISがレーザー光源ユニットの開発を行った。
白色LEDとの消費電力の比較
なお、この開発の一部は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」の実用化開発フェーズで、2014年度に採択されたもの。同事業に採択された場合、原則として3年以内に製品化できる実用化開発を行う。また、今回の開発成果は、10月28日まで開催されていた「NEDO省エネルギー技術フォーラム2016」において展示された。